今までのエンジニア人生を振り返る
今の会社に転職してちょうど3年間というキリの良いタイミングなので、振り返ってみようと思ったけど、
よく考えてみると歳も40歳だし、働き始めて20年という何か色々キリが良かったので、今までのエンジニア人生をざっくりと振り返ってみようと思います。
(なお、このブログエントリーは個人的なチラ裏メモなので、読んでも得る物は特に無いです)
僕は新卒から今まで20年間ずっと福岡で仕事をしています。
東京のマンスリーマンションに泊まるような長期出張は若い頃に何回か経験していますが、生活の拠点はずっと福岡です。
最初の会社
SIerのn次請け案件がメインの会社で、20歳の頃から8年間勤務。
SIerはとても大切な業種だと思うのですが、僕が経験したようなn次請け案件だと良い仕事はあまり無かったです。
- 仕様の不備が発覚したり変更などが発生すると、それに関わる費用をどこの会社が負担するか必ずモメる
- システムを仕様どおりに作るだけではお客さんの会社の経営に貢献できない事がわかった
- 会社経営を良くするためには、経営知識・業務知識・IT知識が必要
- 来年度予算を減らされないように、予算を使い切るためだけのシステム開発案件などもある
- そもそも下請けの仕事は楽しくない
ただ、悪い事ばかりではなく、プログラミング経験が殆ど無かった僕にとって基本的なスキルを身につける事が出来たの大きかったです。
最初の2〜3年はVBAやVBの仕事をやって、その後はC、C#などをやりました。
同期の中には、オフコンで動いてるCOBOLシステムの2000年対応などをやってる人もいたので、僕は運が良かったと思います。
仕事で以下が出来たのが良かったです。
- データベース
- UNIX
- C言語
次の会社
ERPのサービスをやってる会社に28歳から9年間勤務。
仕事はとても忙しかったですが、エンジニアとして大きく成長が出来た期間だったと思います。
色んな事にチャレンジさせてもらったし、東京の勉強会やイベントにも何回も行かせてもらいました。
この会社で働いていなかったら今の会社で働けるスキルは身についていませんでした。今でも本当に感謝しています。
特に、以下の経験が大きかったと思います。
- インフラの設計・設定、アプリケーションの実装、サービス運用、ユーザとのコミュニケーションなどシステム開発・運用に関わる全ての事が経験できた
- 物理のネットワークアプライアンスやサーバを使ってサービスを提供できた (クラウド全盛な今となっては貴重な経験)
- Linux
- Java
今の会社
転職して3年が経ちました。37歳から勤務。
最初の1年間はサービスのサーバサイド開発をやって、現在はSRE的な仕事をやってます。
エンジニアが働く会社としてどうか
技術が本当に好きなエンジニアが多いです。
オンラインでもコードレビューで色んな議論がされているし、
オフィス内でエンジニア同士が議論している様子をよく見かけるし、
社内勉強会なども開催されているし、普段から同僚と技術の話題で盛り上がれる環境です。
また、定期的に社内ハッカソンやワークショップ、会社主催のpublicなmeet upなども開催されているし、エンジニア向けのイベントやカンファレンスにスポンサーしてくれるし、国内や海外のカンファレンスの参加する費用を出してもらえるし、良い所を探すと枚挙にいとまがありません。
エンジニアが働く環境としてとても良い会社だと思います。
転職してからどのくらい成長したか
この3年間で自分がどのくらいエンジニアとして成長したかなーと考えてみると、あんまり成長してない気がする。。。
同僚(福岡、東京、海外)に凄い人が多いからそう感じるのかもしれないけど、
今の所属チーム的にあんまりコードを書く機会がないのも原因の1つかも。
マネージメント
年齢的にも組織の規模的にもマネージメントをするべきな気がしていますが、
今の会社には技術面に興味があって入社したので、今のところはマネージメントじゃなくて技術で頑張って行きたい気持ちです。
そういうキャリアパスもある会社なので。
英語
僕が所属する部署は半分以上が外国人です。
そんな環境なので、仕事で当然英語を使う機会も増えました。
(個人的に、仕事以外でもOSSのドキュメントを読んだりGitHub上で議論したりする機会も増えています)
英語が必要な場面はこれから益々増えるでしょう。
そんな環境で仕事をしていると、感じるのが英語ネイティブの新しい技術のキャッチアップの速さです。
同僚たちが優秀なのもありますが、公式ドキュメント、カンファレンスのビデオ、ネットの記事などを読むスピード、理解するスピードが速いので(ネイティブなので当たり前なんですが)、新しい技術に取り組む時の初速や情報を収集するスピードが圧倒的に違います。
今の時代、英語が苦手だとエンジニアとして圧倒的に不利な事を身を持って実感しています。
もっと英語頑張る。
エンジニアコミュニティへの参加
始めて勉強会に参加したのが32歳の時でした。
これです。
当時、仕事でSeasar2を使っていたのですが、何かのブログでひがさんが福岡に来られるって事を知り、
勉強会とか良くわからなかったけど勇気を出して行ってみました。
あの頃の僕は、プログラマという肩書ではありましたが、技術には興味がなく、
わからない事はググって出てきたソースを意味もわからずコピペしたり、ソースのメンテナンス性や効率も考えず既存のソースをコピペして使うという、コンピュータの事もプログラミングの事も何もわかってない所謂ク◯プログラマでした。
(今の僕とはだいぶ違うと思います。「あんまりプログラマっぽくないね」とよく言われていました)
そんな当時の僕が始めて勉強会参加した時の感想は、
- 見るからにプログラマって人がいっぱい集まってる。。。 (僕は当時そういう人達が苦手でした)
- 終わったら懇親会ってやつがあるらしいけど、僕が行っても楽しくなさそうだ。。。
- あの人が、Seasar2のひがさんかー
- あの人が、きしださんかー。ブログ読んだ事ある
- 発表内容に知らない単語いっぱい出てくるし、話が全くわからん
- けど、みんなめっちゃ楽しそうに話しててちょっと羨ましいぞ
でした。
その勉強会では、誰とも喋らず懇親会も行かず、話だけ聞いてさっさと帰ったのですが、
「みんなめっちゃ楽しそうに話してる」っていうのがとても印象的で、「もう1回行ってみようかな」っていうのを何回か続けるうちに、継続的に勉強会に行くようになり、自分で勉強会の主催をしたりもしました。
(今ではだいぶエンジニアっぽくなった気がしています)
そして、自分が何もわかってないし何も知らないという事がわかり、勉強をするようになりました。
あの時あの勉強会に行かなかったら今頃何をしていたのかは想像も出来ません。
そんな僕でしたが、今の会社に転職してからは、外の勉強会にあんまり行かなくなってしまいました。
- 家庭的な理由で自分の自由な時間が減ってきた
- 天神(IT企業が多い)からオフィスが遠い
- 勉強するのに忙しい
- 外に行かなくても同僚と技術の濃い話が出来る
っていうのが主な理由です。
勉強会に行き始めた頃は、行くだけで勉強した気になってましたが、勉強っていうのは自分で本を呼んだりコード書いたりしないとダメだなと今は思っています。
(とは言え、たまに勉強会やイベントに行くとやっぱり楽しいです)
福岡で20年働いている僕から見る今の福岡
ここ数年福岡に拠点を置く有名IT企業が本当に増えました。
自治体の支援が手厚い事もあって、スタートアップ企業も増えましたね。
福岡市内にもシェアオフィス的なものがいつくかありますが、その1つであるFukuoka Growth Nextのサイトを見ると、スタートアップ企業が沢山入居している事がわかります。
こんな状況になるのは数年前からは想像も出来ませんでしたが、エンジニアに転職先の選択肢が増えるのは良いことです。
あと、エンジニアのコミュニティも益々盛り上がっていると思います。
特に、若い人が主体のコミュニティが盛り上がっているように見えます。
会社の枠を超えて、交流が活発なのは良いですね。
ちなみに、有名IT企業が集まって来たり、スタートアップ企業が増えたり、エンジニアコミュニティが活発だったりといった今の状況は、
過去にコミュニティの先輩達がベースを築いてくれたからだと僕は思っています。
僕もコミュニティの一員なので、これからも微力ながら何かお手伝い出来れば。
残りのエンジニア人生をどう生きるか
60歳まで働くとすると、今がちょうど折り返し地点です。
残りのエンジニア人生をどう生きるのか?
僕はまだまだ技術でやっていきたいです。
優秀な若い人達はどんどん出てくるので、その人達に負けないようにしないといけないのでかなり大変だとは思いますが。
若い人達と何歳まで一緒にエンジニアやれるかな?
僕にもまだ伸びしろはあると思っているし、勉強したい事はまだまだ沢山あるので、健康に気を付けつつ日々ベストを尽くしていきたいです。
以上、今までのエンジニア人生の振り返りでした。
最後まで読んでくれた方(いないと思いますが)、ありがとうございました。